スナックバイト1日目
楽しかった…。
ママの笑顔と接客術が半端なかった。惚れてしまう。ママがかわいくてきれいで面白くて時に知的でフォローをしっかりしてくれて、これがその道を極めるということなのかなと思った。
最初は楽しいと思っても嫌になることはあるだろう。
でもなんか頑張りたいって思った。続けてみたいって思った。
私がスナックバイトをしようと思ったのはPTさんが昔黒服やってたという話を聞いたから。
そのPTさんが持つ夜の世界ならではの気の配り方や観察力が私も欲しいと思ったから。
実際やってみて、奥の深さをまじまじと見たようだ。
素敵なママのお店で雇ってもらえて良かった。他の店を知らないけど、私はママさんがとても素敵だと思った。
金銭感覚が狂うことについてNさんに注意された。言われた時はあまり実感が無かったけれど、やってみてわかった気がする。
昼職をやったことはないけど、昼職より体力的な面で削られることは少ないと思う。それなのに昼職の倍以上の時給。精神的にも私は今のところダメージはない。
働いてお金を稼いだという充実感がすごい。
ちゃんと働いた。所得税も引かれる。
ママさんの技術を習得したらやめようと思う。
夜職の甘い蜜を吸ってしまった気がする。
私には夜職を極める勇気はない。
私は医師になりたい。
私のような患者を理解しようとすることができる医師になりたい。
苦しいのに精神科医にさえ分かってもらえなくて追い込まれて医療の限界を感じてしまうような患者に現実を伝えその中でもやれるだけのことをやれたらと思う。
過度な期待を持たせるべきではない、ただ現実を、医療の限界を伝えることが大切だと思う。
でも精神科医にはなりたくない。私にはまだ精神科医療を真っ向から睨みつける力はないだろう。私は精神科医療が怖い。でもいつかは向き合えたら良いなとは思っている。
でもね勉強を頑張る気持ちになれないの。
やる気も気力もないの。
スナックバイトしたじゃないか。そうだけど人と接して仕事としてやるものと、どこまでやっても終わりが見えない自分との闘いではモチベーションがぜんぜん違う。
短期的な報酬のありなしと、1人での努力の問題。
頑張りたいの。本当にそれを掴み取りたいの。果てしない高みに登り詰めたいの。
私はまだ見ぬ誰かを私みたいな状態になる以前に食い止められるゲートになりたいんだと思う。
苦しまないで。頑張らないで。しがみつかないで。それはやってからこそ分かるものかもしれない。でも体に傷がここまでなかったら生きる選択肢は確実に増える。
だからこそ私はここから立ち上がりたいし、私のような人生を歩んだ人でも立ち上がれるということを証明したい。
医師じゃなくてもそれはできると思うけど私が興味を持てるものが医学だったのです。
勉強にも短期的な報酬を設定しようと思う。
今思いつくのは模試で8割取れるようになったら私にプレゼントを買おうかなということ。
おわり